アンスリウムは、鮮やかな花色と独特の形が魅力の観葉植物。品種も豊富で、インテリアグリーンとして人気があり、育てやすさから初心者にもおすすめです。ホテルのロビー装花としても使われることが多く、涼やかで華やかな印象を添えてくれます。この記事では、アンスリウムの魅力や品種の違い、育て方のポイント、そして思い出に寄り添う花としての一面についてもご紹介していきます。
鮮やかな色と個性的な形で、心に残る存在感を
つややかなハート型の花びらのような苞(ほう)と、長く伸びる花芯。アンスリウムは、見る人の記憶に残る独特の美しさを持つ観葉植物です。我が家では、かつて父が愛した鉢を譲り受けて育てたことがありました。やがてその株はベト病にかかってしまい、名残惜しくも手放すことになりましたが、それでもアンスリウムを見るたびに父のことを思い出し、再び2代目を迎えて育てています。

アンスリウムの基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
学名 | Anthurium |
分類 | サトイモ科 アンスリウム属 |
原産地 | 中南米の熱帯地域 |
開花期 | 通年(特に5月〜10月が生育旺盛) |
花の色 | 赤・ピンク・白・緑・紫など多彩 |
特徴 | ハート型の苞と棒状の花序が特徴。耐陰性があり室内でも育てやすい |
アンスリウムの飾り方と楽しみ方
鉢植えで育てて楽しむ
葉も美しく、インテリアグリーンとしても人気。直射日光は避け、レース越しの光を好みます。適度な湿度と風通しを保ち、葉水も忘れずに。
2代目の赤いアンスリウムが、窓辺に涼やかな彩りを添えてくれています。


切り花で可愛らしくアレンジ
茎が太く、花もちが良いため、切り花としても優秀。ピンク系のアンスリウムは、娘と初孫が帰省するタイミングに合わせて選びました。淡いピンクのバラやスターチスと合わせると、やさしい雰囲気のブーケに。

<鉢植え> 長持ちさせるコツと筆者の体験から
- 鉢植えの場合、乾き過ぎず湿り過ぎない土壌を保つ
- 冷暖房の風が直接当たらない場所に
- 切り花は水替えと茎の斜めカットをこまめに
- 光沢のある葉は、ホコリをやさしく拭き取ってあげる
葉を丁寧に拭いていたある日、ベタつくような感触に気づきました。時間とともに症状は広がり、ベト病(べとびょう)というカビが原因であることがわかりました。
風通しや湿度管理を見直しつつ、私なりの対策としてとうがらしを使った自家製スプレーも作りました。
● 手作りとうがらしスプレーの作り方
- とうがらし(乾燥でも生でも)…1〜2本
- 水 …200ml
- 酢 …小さじ1(防腐のため)
① とうがらしを細かく刻み、水に入れて軽く煮出す or 一晩漬ける
② 冷ましたあと酢を加え、スプレーボトルに移す
③ 葉の表面に吹きかけ、風通しのよい場所で自然乾燥
花言葉と贈るシーン
色 | 花言葉 |
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赤 | 情熱・飾らない美しさ |
ピンク | 優しさ・可愛らしさ |
白 | 無垢な心・清らかな愛 |
情熱的な赤は大人の空間に、ピンクは家族や子どもを迎える空間にぴったり。色によって雰囲気が変わるのも魅力です。
■筆者のミニメモ
ミニメモ:娘と初孫が遊びに来る日、淡いピンクのアンスリウムを部屋に飾ったあの瞬間。
きっとその花は、あの小さな笑顔とぬくもりを引き立てるために咲いてくれていた気がします。
そして、父の面影を宿す赤いアンスリウムは、私にとって心の奥に咲き続ける「記憶の花」です。

ぬくもりを感じる花あしらい

懐かしさと静けさが宿る
まとめ ~空間に彩りを、心に静かなぬくもりをくれる花~
アンスリウムは、南国の空気を感じさせる華やかさの中に、静かな品もたたえた花。
飾り方や色の選び方で、暮らしの中に思いがけない彩りと記憶を添えてくれます。
あなたもぜひ、大切な人との時間に寄り添う花として取り入れてみてください。