梅雨のころ、さりげなく心をなごませてくれる花、あじさい。
娘からのプレゼント、義母からいただいた、かしわばあじさい、そして旅先シンガポールで見かけた紫陽花。
ささやかで、でも深い思い出のシーンを、写真と共にたどりながらまとめてみます。
あじさいの基本情報
あじさいとは?
日本原産の植物。初夏から梅雨の頃、小さな花が結集して丸い花戸を作ります。
花に見えるのは「がく片」本当の花は中央に小さく存在しています。
あじさいの種類
種類 | 特徴 |
---|---|
ホンアジサイ | 日本で一番良く見る丸い花戸。 |
ガクアジサイ | 中央の花と周囲のかざり花が美しいレース状。 |
かしわばアジサイ | 大きめの葉と綿鋤形の花戸。秋に紅葉も楽しめます。 |
西欧アジサイ | 色あざやかな品種改良アジサイ。 |
山アジサイ | 野性ある小ぶりの美しさ。 |
あじさいの花言葉
- 移り気
- 冷淡
- 辛押強い愛情
- 家族団親
最近は「感謝」や「家族の縁」の豪華な花言葉も常に使われます。
切り花の紫陽花の楽しみ方と特徴
切り花としての紫陽花は、ころんと丸いフォルムとグラデーションのある色合いが魅力。
1本でも存在感があり、花瓶に活けるだけで季節感が生まれます。
ただし、茎が太くて繊維質のため、水揚げがやや難しい花でもあります。
切り花を長持ちさせるコツ
- 茎を十字にカット or 焼き処理する
茎の断面を十字に切ることで水を吸いやすくなり、焼き処理は雑菌の繁殖を抑えます。 - 水替えのたびに茎のぬめりを落とす
清潔に保つことで水が腐りにくくなり、花の持ちが良くなります。 - ミョウバンを使う
切り口にミョウバンをつけると、茎の導管が詰まるのを防ぎ、水の吸い上げがスムーズになります。
鉢植えの紫陽花の魅力と育て方のコツ
鉢植えの紫陽花は、ゆっくり咲き進んでいく様子や、土の性質によって変わる花色の変化が楽しめるのが魅力です。
贈り物としても人気があり、花が終わったあとに地植えすることで、翌年も楽しむことができます。
鉢植えを元気に育てるポイント
花が終わったら剪定を
咲き終わった花をそのままにせず、早めにカットすることで株に負担をかけず、来年も花を咲かせやすくなります。
半日陰で風通しの良い場所に置く
強い直射日光は避け、やさしい光の当たる場所が理想です。
水切れに注意する
紫陽花は水をよく吸うため、朝と夕方の2回の水やりが安心です。
特に夏場は葉がしおれる前にこまめに水をあげましょう。
💧「水揚げのコツ」切り花・鉢植え、どちらも試したい
紫陽花はとても水を欲しがるお花。
水揚げの仕方ひとつで、花の表情が見違えるように変わることもあります。
たっぷり水をあげたはずなのに、それでも一葉しおれてしまった場合には、次の方法を試してみてください。おすすめの方法は、「花も茎も、まるごと水に浸ける」というやり方です。
🌸切り花の場合
- 新聞紙などで花全体をふんわり包む
繊細な花びらを守るため、やさしく包むのがポイントです。 - 茎を斜めにカットする(できれば水中で)
断面が広くなるように斜めに切ると、水を吸いやすくなります。さらに、切り口をお湯に浸ける「湯あげ」や、火で茎の先をあぶる「焼き処理」をすると、より効果的です。 - バケツやシンクに水を張り、花ごと全体を沈める
茎だけでなく、花の部分までしっかり水に浸します。水温は常温が適しています。 - そのまま30分〜2時間ほど置く
涼しい場所で静かに休ませると、水分が花びらまで行き渡り、ピンとした状態に戻ることがあります。
🪴鉢植えの場合
紫陽花の鉢植えがぐったりと萎れてしまったときも、
実は「鉢ごと水に浸ける」ことで元気を取り戻すことがあります。
- バケツやシンクなど、大きめの容器に水を張る
鉢の高さの半分〜8割ほどまで水が来る深さが目安です。 - 鉢をゆっくり水に沈める
ぷくぷくと気泡が出てきます。これは、乾いた土に水が行き渡っていくサインです。 - 気泡が出なくなるまで、10〜15分ほどそのまま浸けておく
- 鉢を引き上げて、水をしっかり切る
風通しのよい日陰で休ませると、数時間で元気な姿に戻ることもあります。
娘からの贈り物~ピンク色のもりもり花
娘が送ってくれた、こってり銭紅色のあじさいの鋭さ。
さわやかな緑や陽光の中で、さりげなくも温かい豪華を放っていました。
【写真ギャラリー/娘からのピンク花】

娘からのプレゼントに心がほころびました。

しっとりと咲くあじさい。

笑顔を思い出します。
義母からのおすそわけ カットしたかしわばアジサイ
庭の柏葉紫陽花に一目ぼれして、思わず覗き込んでいた私に、
「持って帰りなさい」と手渡してくれた、大きめの白いかしわばアジサイ。
すうっとたたずむような、その花のさわやかさ。
家の中の空気まで、静かに、やさしく変わっていきました。
【写真ギャラリー/かしわばアジサイ】

柏葉紫陽花。すっと伸びる白さが涼やか。

空間がしんと落ち着きました。

やさしいひと枝。
旅先シンガポール ザフラートンベイホテルの紫陽花
ロビーの雲隣のような光の中、小さな紫陽花の風景。
そっと立てるようなスタイリングが印象的でした。
【写真ギャラリー/旅先ホテルの紫陽花】

ガラスの器にふんわりと


おわりに...あじさいとともに思いを
人と人とをさりげなく繋い、思いを統合してくれる花。わたしも、これからさらに素敵な存在をそっと押し込めていけたらな…と思います。
■筆者のミニメモ
- 娘からのピンクの銭紅色。この色を見ると今も心がほっこりします。
- かしわばアジサイのすうっとたたずんだ美しさは、家の時をも美しくしてくれました。
- 旅先の紫陽花。あんな簡単なのに、なぜあれほどにも豪華な気品を放っていたのだろう…また行って見たい。
こちらの記事もあわせてごらんください⇩

