カラーは、すらりと伸びた茎とゆるやかなカーブが美しい、上品で静かな存在感をもつ花です。ウェディングブーケなどにもよく使われ、凛とした佇まいで空間を引き締めてくれます。
私が最初にカラーと出会ったのは鉢植えとしてでしたが、今では切り花として飾る機会も増え、1輪でも十分に美しいその魅力に改めて惹かれています。今回はそんなカラーの魅力を、特徴や花言葉、飾り方や長持ちのコツとともにご紹介します。
カラーとの出会い 最初は鉢植えでした
私が最初にカラーを飾ったのは、鉢植えでした。葉の艶やかさ、静かな立ち姿が印象的で、水やりをしながらよく眺めていたことを思い出します。
切り花として再会してからは、ガラスの花瓶に活ける楽しみも知りました。1輪でも十分に美しく、空間の“余白”まで引き立ててくれるような、そんな佇まいがあります。
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カラーの基本情報と特徴
カラーはサトイモ科の植物で、「花びらのように見える部分」は苞(ほう)と呼ばれ、
中心にある棒状の部分が実際の花(肉穂花序)です。
項目 | 内容 |
---|---|
学名 | Zantedeschia (ザンテデスキア) |
分類 | サトイモ科カラー属 |
原産地 | 南アフリカ |
出回り時期 | 通年(特に春~初夏) |
花の特徴 | 花のように見える部分は苞。中心が花 |
茎の長さ | 40〜80cmほど。しなやかで曲線的 |
香り | ほとんどなし(品種によって微香) |
カラーは湿地を好む植物で、切り花でも水をしっかり吸わせると長持ちします。ガラスの花瓶など、すっきりとしたスタイルに特に映えるお花です。

ガーベラやかすみ草とともに静かに佇んでいました。
実際にわが家で飾った時の様子です。器の水位はやや深めだったため(反省点です)、花はピークを過ぎていましたが、それでも1輪で絵になる存在感はさすがでした。飾り方や水加減のちょっとした工夫が、カラーの魅力を引き出してくれるのだとあらためて実感しました。
カラーを長持ちさせるコツ
気品のあるカラーは、できるだけ長く楽しみたいお花のひとつ。ちょっとした手入れの工夫で、より美しい状態を保てます。
茎のぬめりをこまめに洗う
カラーの茎は水に浸けているうちにぬめりが出やすいため、水替えの際に茎をさっと洗い流してあげると清潔を保てます。雑菌の繁殖を抑えることで、お花のもちも良くなります。
水の量は少なめに
たっぷりの水に浸けたくなりますが、カラーは水の量が多すぎると茎が傷みやすくなります。2〜3cmほど、茎の先端が水に浸かるくらいの浅めの水位がおすすめです。
茎の切り口は斜めにカット
茎の断面を斜めにカットすると、吸水面が広がり、水がスムーズに吸い上がります。切り戻しの際にも、斜めにカットするのがポイントです。
カラーの色のバリエーションと印象
カラーといえば「白」というイメージが強いですが、実は他にも多彩な色があります。
色 | 印象 |
---|---|
白 | 清楚で上品。ウェディングや弔事にも使われる |
黄色 | 明るく元気な印象。ナチュラルな空間に◎ |
ピンク | 柔らかく優しい雰囲気 |
紫 | 深みとミステリアスな印象。大人っぽさが魅力 |
チョコレート系 | 落ち着いたニュアンスカラー。個性派アレンジに人気 |
色が違うだけで、カラーのもつ雰囲気ががらりと変わるのが面白いところです。



■筆者のミニメモ
◆ミニメモ:カラーといえば白しか知らなかった私。花屋さんでピンクや黄色のカラーに出会った時、「あ、こんな色もあるんだ…」と驚きました。色が違うだけで、こんなにも印象が変わるなんて。それ以来、カラーを見かけるたびに、“色”に目もいくようになりました。
カラーの花言葉と、贈る場面
カラーには、その佇まいにふさわしい凛とした花言葉があります。
色 | 花言葉 |
---|---|
白 | 「清浄」「純粋な美しさ」「華麗なる美」 |
黄色 | 「壮大な美」 |
ピンク | 「温かな心」 |
紫 | 「夢見る美しさ」 |
カラーは、結婚式やお悔やみの場など、さまざまな“想い”を込める場面で使われる花でもあります。
控えめで香りも強くないのに、その姿ひとつで語ってくれるような強さがあります。
■筆者のミニメモ
◆ミニメモ:切り花で出会ったカラーを活けてみると、部屋の空気までスッと整ったような気がして…。静けさが、暮らしに心地よい余白を与えてくれるのかもしれません。

まとめ|カラーは「語らずして伝える」ような花
ふんわりとカーブしたその形。静かで清らかで、それでいて芯のある存在感。カラーは「花で気持ちを整える」ことを教えてくれたお花かもしれません。 白だけじゃなく、いろんな色があることに気づいた今、これからはその日の気分で色を選ぶことも、ひとつの楽しみになりそうです。
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