飾りに使われていたお花が終わったあと、不思議と最後まで元気に残っている葉ものがあります。名前を調べてみると「ルスカス」という種類でした。気がつけばわが家のあちこちに、ルスカスだけがさりげなく飾られていて──今回は、そんな頼れるグリーン「ルスカス」の魅力と飾り方をご紹介します。
ルスカスってどんな葉?
花束やアレンジメントの脇役として、ふと目にするこの葉もの。しなやかな茎と、つやのある楕円形の葉を持つこの植物の名前は「ルスカス(Ruscus)」。実は“葉に見える部分”は、仮葉(かよう)と呼ばれる茎の一部なんです。派手さはありませんが、どんなお花ともよくなじみ、時には主役のような存在感も見せてくれます。

ルスカスの基本情報
以下の表にルスカスの特徴と扱い方をまとめました。とても丈夫で扱いやすく、初心者にもおすすめの葉ものグリーンです。
項目 | 内容 |
---|---|
名前 | ルスカス(Ruscus) |
分類 | ユリ科またはナギイカダ属の常緑低木 |
特徴 | 葉に見える部分は「仮葉(かよう)」と呼ばれる茎の一部。ツヤのある楕円形の葉が魅力 |
原産地 | ヨーロッパ南部~西アジア |
飾りやすさ | 花束やアレンジに添える脇役として優秀。単独でも映える存在感 |
持ちのよさ | 水替えすれば10日〜2週間以上持つことも |
水あげ | 茎を斜めに切ってから水に入れる。ぬめりが出たら軽く洗って再利用可能 |
保存方法 | 直射日光と高温多湿を避け、風通しの良い室内に |
豆知識 | 切り花用としてのルスカスは「イタリアンルスカス」など品種も豊富。ドライにも可 |
飾り方のアイデア|主役にも、引き立て役にも
ルスカスは脇役に思われがちですが、単体でも絵になります。小さな花瓶に一本挿すだけで、すっきりとした印象のグリーンインテリアに。明るい色のお花と合わせれば、バランスのよい引き締め役にもなります。花束の中で最初に元気がなくなるのはお花ですが、ルスカスだけは「まだいける…」と残しておきたくなる。そんな存在です。

淡いピンクを引き立てます


■筆者のミニメモ
◆ミニメモ:お花が終わっても残ったルスカスが元気で、なかなか手放せません。葉の真ん中がぷっくりしてきたら、生命力の証のようで嬉しくなります。今回はメインに使ったときの写真が残っておらず、手元にあるルスカスの写真のいくつかを、思い出として添えてみました。
長持ちのコツとお手入れ方法
長く楽しむには、茎を斜めにカットして水に生けるのがポイント。水が濁りやすいので、数日おきに水替えを。下葉が水につかっているとぬめりが出るので、その都度軽く洗い流せば、清潔に保てます。直射日光を避けた明るい室内で、風通しよく飾るとより長持ちします。
まとめ|名脇役のグリーンは暮らしの中で頼れる存在
派手さはなくても、静かにそこにいて、空間を整えてくれる。そんなルスカスの魅力に気づいてから、私はお花を買うときも、グリーンの姿を意識するようになりました。長持ちして、シンプルで、飾る人を選ばない。ルスカスは、葉もの初心者にもおすすめしたい一枝です。